「うちの部下は言われたことはできるんだけど、逆に言うと、言われたことしかできないんだよなあ」そんなお悩みをお持ちの経営者や上司の方は多いのではないでしょうか。もう少し自分の頭で考えてほしいと思うものの、そのような癖を身につけさせることは、一朝一夕にはできないものです。この研修は、そんな新人・若手を対象としています。言われたことをそのままやるのではなく、「それ以上のこと」をするにはどうしたら良いかを学び、訓練していただく研修です。また新入社員や若手社員が、これまでに経験したことのない場面に遭遇したときに、どのように判断したら良いかという判断力についても身につけていただきます。
1.学生時代に受け身の姿勢が身についている
学生時代は、高校や大学においても、教授や先生の講義を一方的に聞くことが当たり前の環境です。自分から課題を設定するというよりも、与えられた課題に取り組むことが多いものです。中にはアルバイトをしている人もいますが、アルバイトに与えられる仕事は、いかに指示通りに行うかという簡単な仕事が多いのも実情です。多くの学生は、その姿勢が身についたまま社会人になっていると言えます。
2.ネット社会で育ったため、すぐに答えを探してしまう
今の新入社員・若手社員は、ネット社会で育ってきた世代です。そのため疑問があればすぐにWEB上に答えを探しに行くことに慣れています。これは良い面でもありますが、正解がないものについても、深く考えずに答えを探しに行ってしまうという側面もあります。たしかにだいたいのことはネットに何かしらの回答が載っているのですが、仕事というものは、基本的に正解がないものです。それを理解できていない人が多くいるのです。
3.知識や経験が不足していてそこまで頭が回らない
これは誰でもそうですが、良く知っていること、得意なことについては深く考えられるものの、知識や経験がまったくない内容については、そこまで頭が回らないものです。新入社員、若手社員は、仕事に関する知識・経験が少ないため、深く考えられない場合があるのです。
1.「言われたことをやるだけではダメ」と頭に叩き込む
何かしらの指示を受けたときに、ついつい言われたことをそのままやりそうになってしまうものです。しかし一歩踏みとどまらなければなりません。まずは「言われたことをそのままやるだけではダメなんだ」と頭に叩き込むことが必要です。
2.「上司から指示を受けたときの3つの手順」を実践する
上記の通り、意識を変えた上で、3つの手順を実践することが必要です。手順1として、上司の指示の上位の目的を考えます。「上司はなぜそのような指示を出したのか」「指示の上位の目的はなんなのか」これを考えるのです。手順2は、自分が上司の立場だったら、上位の目的を達成するために何ができるかを全力で考えることです。必ず上司の立場に立って考えてみてください。「上司はこうしたいと考えているはず」ということが推測できれば、自分がすべきことも見えてくるのです。そして手順3として初めて実行に移します。多くの人は、この手順1、2を飛ばしていきなり手順3の実行をしてしまうため、「言われたことしかできない」と思われてしまうのです。
経験したことがない事態に直面したとき、ついつい「どうしたらいいですか?」と聞いてしまう人は多いのではないでしょうか。しかし上司や先輩も、この聞き方をされると大変なのです。なぜならば一からすべてを説明しなければならないためです。そのため自分なりに考え、「〇〇してもいいですか?」という聞き方をしなければなりません。しかしこの「〇〇」の部分に入れる内容を特定するには、自分の頭でしっかりと考えて、自分で判断しなければなりません。
判断力を養わせる3つの手順
そこで、常に3つの手順を踏むことで、判断力を養う必要があります。手順1は、選択肢をできるだけ洗い出すことです。「こうしたらいいかな?」と思っても、「他に選択肢はないか」をしっかりと考え、洗い出す必要があります。この数は、多ければ多いほど良いでしょう。手順2は、それぞれの選択肢を選んだ結果、何が起こるかを想定することです。もちろん何が起こるかは誰にもわかりません。想定した内容が外れることも大いにあります。しかしがんばって想定してみることが大事なのです。この際、間違っていてもかまいません。毎回やっていくことで、だんだん精度が上がってくるものです。そして手順3は、どの選択肢をとるべきかを比較して決定することです。この3つの手順を常に行うことで、次第に判断力が養われていき、「どうしたらいいですか?」ではなく「〇〇してもいいですか?」と聞けるようになります。
Ⅰ.考える力
~考える力の重要性
ー社員が何も考えずに働いていると、会社はどうなってしまうか?ー[グループワーク]
Ⅱ.上司に言われたことをやるだけではダメ
1.上司から指示があった場合の対応
・言われた「以上」のことをする
2.上司から指示を受けた場合のSTEP
STEP1:上司の指示の上位の目的を考える
STEP2:自分が上司の立場だったら、上位の目的を達成するために何ができるかを考える
STEP3:実行する
ー上司の指示を受け、どのように行動すべきかー[グループワーク]
Ⅲ.判断力を養う
1.「どうすればいいですか?」ではなく「○○してもいいですか?」と聞く
2.判断力を養うためのSTEP
STEP1:選択肢をできるだけ洗い出す
STEP2:それぞれの選択肢を選んだ結果何が起こるかを想定する
STEP3:どの選択肢をとるべきかを比較し決定する
ークレームの連絡を受けた際にどのように対応するかを考えるー[グループワーク]
Ⅳ.今日から実践すること
ー現場でどのように活かすかー[個人ワーク]
Ⅰ.考える力
~考える力の重要性
ー社員が何も考えずに働いていると、会社はどうなってしまうか?ー[グループワーク]
Ⅱ.身の回りの「なぜ」を考える
ー身の回りで起きた小さなことを10個挙げて、「理由」を考えるー[個人ワーク]
Ⅲ.上司に言われたことをやるだけではダメ
1.上司から指示があった場合の対応
・言われた「以上」のことをする
2.上司から指示を受けた場合のSTEP
STEP1:上司の指示の上位の目的を考える
STEP2自分が上司の立場だったら、上位の目的を達成するために何ができるかを考える
ー上司の指示を受け、どのように行動すべきかー[グループワーク]
Ⅳ.判断力を養う
1.「どうすればいいですか?」ではなく「○○してもいいですか?」と聞く
2.判断力を養うためのSTEP
STEP1:選択肢をできるだけ洗い出す
STEP2:それぞれの選択肢を選んだ結果何が起こるかを想定する
STEP3:どの選択肢をとるべきかを比較し決定する
ークレームの連絡を受けた際にどのように対応するかを考えるー[グループワーク]
Ⅴ.徹底演習
[事例]上司からざっくりとした指示を受けたとき
[事例]社内でトラブルが発生したとき、どのような判断を行うかを考える
[事例]経験したことのない業務に関する指示を受けたとき
Ⅵ.現場で実践すること
ー現場でどのように活かすかー[個人ワーク]
企業様に合わせてカスタマイズして実施することも可能です。お気軽にお問合せください。