「言われたことしかできない人」というのは、大きく3つに分類されます。
(この内容については、言われたこと以上のことをする新人・若手を育成する方法セミナーでご紹介しているため、ここでは割愛します)
本日は「言われたこと以外のことはやらない人」つまり「言われていないことはあえてやらない人」に対して、どのようにすべきかをお伝えします。
「言われていないことはあえてやらない人」の多くは、「言われた内容『以上』のことをやる」ということに対して
メリットを感じておらず、むしろデメリットを感じています。
つまり、
「言われていないことまでやったところで給料は上がらない」
「忙しくなって負担が増えてしまうから余計な業務を増やしたくない」
このように思っている場合があります。
こういった人に対しては、言われた内容「以上」のことや、
言われていないが会社にとってプラスになることを行うメリットを感じさせる必要があります。
言われた内容「以上」のことを行える社員は、実はたくさんのメリットを享受しています。
上司から評価されたり、周囲から「デキる社員」と見られてほめられたりすることも多く、
周囲からの協力も得やすくなります。
お客様と接する部門の方であれば、お客様からの信頼も厚くなり、成果も上げやすくなります。
こうなると好循環になり、仕事がどんどんうまくいくようになります。
やりたい仕事を任せられやすくなりますし、
中長期的に見れば、昇給・昇格といったことに繋がりやすくなります。
しかし一方で、「言われていないことはあえてやらない人」は、この景色を見たことがありません。
そのためどのようなメリットがあるのか、頭ではわかっていたとしても、
感覚的にはピンときていなかったりします。
そのためまずはメリットがあるということを感じさせる必要があるのです。
その方法としては、評価制度において「主体性(言われていないことについても主体的に取り組む)」といったことを、評価項目として取り入れるような、仕組み作りが必要です。
併せて、言われたことだけでなくプラスαのことに取り組んだ人が持ち上げられるような、
組織的な風土(雰囲気)作りも重要となります。
現場でできることとしては、本人に「主体的に取り組むと楽しい」と気づかせることです。
まずは小さなことでも良いので、言われた内容「以上」のことをさせて成果を上げる機会を作り、
それができたら(大げさに)ほめたり喜んだりすることで、
主体的に取り組むことの楽しさを実感させる必要があります。
挑戦した結果失敗したとしても、責め立てずに、行動したこと自体をほめることも重要です。
ここでメリットを感じるようになれば、次第に、言われた内容「以上」のことを行うようになったり、言われたこと以外のことも行えるようになったりしていきます。
とは言えこういった人は、そもそも向上心が低かったり、サボり癖があったりするタイプであることも場合も多く、
その行動を変えることは容易ではないケースがほとんどです。
面談等の場を設定し、「どのようなことに喜び・やりがいを感じるか」を率直に話してもらい、
それをふまえて主体的に働くメリットを伝えるというやり方が望ましいと言えます。